【コラム】教育の未来を考える

昨今は新しい技術によって世の中が便利になる一方ですが、ときにその変化の速さに戸惑いを感じることはないでしょうか。

特にAIの進化には目をみはるものがあり、今では専門的な質問にも簡単に答えてしまいます。 

このまま人間はAIによって仕事が奪われ、教育の意味を失ってしまうのでしょうか。

未来を想像する場合、過去を学んでいればそれが大きな助けになります。

写真の歴史から現代をひもとく
ニエプスによる世界最初の写真、露光に8時間必要だった

1827年フランス人ニセフォール・ニエプスによって発明された当初、写真はまだ実用的なレベルではありませんでした。しかし、1839年フランス人ダゲールがダゲレオタイプを発明すると、誰でも簡単にプロの画家より正確に風景が撮影できるとして、いずれ画家という職業は無くなるだろうという声が盛んにあがりました。

その後、美術業界は衰退したのでしょうか。

印象・日の出、モネ

むしろ、写真に触発されて新たな創造意欲を刺激された画家たちは、細部を写実的に描くのではなく、日常の情景の瞬間を印象としてとらえ、写真にはできない表現を確立します。

モネ、ルノワール、ピサロといった印象派の誕生です。それはセザンヌ、ゴッホ、ゴーギャンといったポスト印象派に受け継がれていきます。

つまり、写真の発明によって美術業界は新たな進化を遂げたのです。

また、写真を使って表現する新たな職業、写真家も誕生しました。

第一回印象派展は写真家ナダールのアトリエで行われた

写真を現代のAIに置き換えてみましょう。

かつては新聞、パンフレット、映画のポスターなどに使われていた多数の手書きのイラストが写真にとって代わられたのは事実です。同様のことがAIによっておこります。

しかし、同時に新しい機会が生まれます。その機会に順応するにはAIにはできない技術、もしくはAIを使いこなす技術が重要になってきます。

これからの教育

受験に受かるための知識をひたすら詰め込む勉強。これは間違いではありません。学歴が就職において最も大きな判断材料であり、それ以上の物差しがないからです。

いかに効率よく必要な知識を詰め込めるかどうかが、目標へ到達するための鍵であることは確かです。

しかし、AIの発達によって時代の変化は加速し、いつ環境の変化が自身に波及するかわかりません。

知識をいくら詰め込んでも知識量でAIに勝てません。

また丸暗記した知識はそれ自身で完結しており、拡張性、汎用性がありません。

多くは受験が終われば使い道がなくなり忘れられます。

~何を学ぶかよりどう学ぶか~

しかし、「なぜ?」と考え自ら学んだ知識は原理を備えているので応用が利き、様々な場面で活用できる財産となります。この蓄積が問題解決の材料となり環境の変化に対応する適応力になります。

ただ、この考え方で学校の学習内容をすべて身につけるのは容易ではありません。

学校では指導しきれない、考え方を含めた指導を学校以外でうまくサポートしてあげられるかどうかが今後重要になっていくと考えます。

当塾では生徒の好奇心を刺激する様々な試みを行っています。ときに動画を流し指導内容の導入に用いたり、歴史の裏話、かわった学術論争、子供が興味を持ちそうなものから徐々に指導内容に摺り寄せることで、気持ちが前向きな状態で勉強に取り組めるよう工夫を行っています。

子供の未来のために今何ができるのか。今必要な教育は何か。

変化し続ける答えに少しでも近づくため、日々試行錯誤を繰り返しています。

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